大人になってから蕎麦の実力に気付いた僕です。とにかく麺類好き。
蕎麦と日本人の関係は長い。そして、艶っぽい。
奈良時代以前からだって言うんだから 1300 年以上前。日本人には麺好きな DNA が脈々と流れているのかと思ったら、麺じゃなくお粥だったみたいですけどね。
麺として食べられるようになった江戸時代、男女の逢引の場として使われだすのだ。"蕎麦屋の 2 階" なんて言葉は艶っぽさの象徴だ。
『おーい竜馬』で竜馬達が初めて色街に行く時も蕎麦食ってたし。屋台の蕎麦だから関係ないけどね。蕎麦屋で逢引してないし。
粋な江戸っ子の蕎麦屋さんは、お客さんが来てから蕎麦を打ち出すことで逢引の時間を作ってたわけです。打ってある麺を茹でて出したら逢引の時間なんてありませんから。その気遣いがお客様へのおもてなし。O・MO・TE・NA・SHI。
粋な江戸っ子の "セクシー過ぎる麺"、それが蕎麦。
そんなことで、現代日本で蕎麦屋で逢引なんてありませんが、円山の隠れ家蕎麦屋『香季 清流庵』にお邪魔します。清流庵さん、引越してからずっと気になっていましたが、初潜入です。
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外観
通り沿いにある居酒屋さんの横の砂利道を入るとある古民家が清流庵さん。居酒屋さんの壁に看板がついてます。道の向かい側には蕎麦の幟があるんですが、知らない人だと店の場所はわかりません。
めっちゃ色褪せた味のあり過ぎる暖簾。
中の暖簾は色褪せてません。
いざ店内へ。
店内
古民家です。
全てにおいて和です。
先客 6 名。誰も蕎麦が来てません。店主さんお一人ですので時間がかかります。なので、しばしカウンターで待ちます。
お水、お茶、そして甘酒を出してくれます。
甘酒苦手なんですが、この甘酒旨い。
甘酒飲みながらメニューを拝見。
メニュー
せいろは 550 円からとお手頃価格ですね。
天ぷら蕎麦系もリーズナブル。
おろし系も気になりますな。字にも味がたっぷり。
今回は "穴子天ぷら蕎麦" と "鴨せいろ" をチョイスし、待ちます。
実食
穴子天ぷら蕎麦
来ました。
穴子天ぷらと言いながら、穴子意外に野菜の天ぷらもたっぷり。良い意味で穴子天ぷら蕎麦って名前に偽りあり。嬉しい誤算じゃないか!
斜めから見てもたっぷり。穴子、ゴボウ、ナス、オクラ、えのき、レンコン、ピーマンにパプリカ。これで 1000 円とは。清流庵さんすごいよ!
蕎麦はツルッと喉越しのいい麺。コシはそこまで強くありません。田舎蕎麦マニアにはもっと香りが欲しいのかもしれませんが、僕はこのくらいの蕎麦好き。つゆも旨いぞ。
天ぷらはサクッと旨い。
えのきの天ぷら旨いね。キノコって天ぷらにすると旨い。
鴨せいろ
こちらは鴨せいろ。汁には鴨がたっぷり入っています。
鴨の脂が良い感じ。
この汁、旨いぞ。鴨の旨味が溢れてるよ。
鴨も旨し。
蕎麦湯は鉄瓶で。サラッとした蕎麦湯。
完飲。蕎麦湯も完飲するにはつゆが足りなかった。先っぽにちょんちょんってつけるんじゃなくてジャブジャブつけちゃうから。粋な蕎麦なのに全然粋じゃない食べ方をしてしまう。
全てお一人でやっているので蕎麦が出てくるまで時間はかかりますが、待った甲斐のある蕎麦でした。そして、この待ち時間なら確かに逢引可能かも知れません。そんな人いないけどな。
店に入った時はちょっとぶっきらぼうな感じだったけど、帰る頃にはとても笑顔な店主さんでした。忙し過ぎたんだろうな、蕎麦待ち 6 人だったし。
清流庵さん、リピは確定だ。
ご馳走様でした!!美味しかったです!!
過去の蕎麦はこちら。
店舗情報
香季 清流庵
〒060-0063 北海道札幌市中央区南3条西22丁目2−11
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